事前対策で安心! 雷から家電を守る方法

 

天気の急変で雷が鳴り出したら、身の安全はもちろんのこと、家にある電化製品を守ることも大事です。雷で電化製品が故障する原因や、雷から家電を守る簡単な対処方法をご紹介します。

家の中ではどんな雷被害が起こりやすい?

突然の豪雨や台風など、不安定な天候のときに心配になるのが雷です。雷は、いつ、どこに落ちてくるのか予測ができないもの。家の中にいることで身の安全を守ることは可能ですが、近くに雷が落ちると家屋や家電に影響が出ることもあるのです。

家の中の雷被害には、屋根の破損や火災、衝撃で窓ガラスが割れるなどの被害のほか、送電線や電話線を通した落雷電流で、電化製品の故障などが起こることがあります。

直撃しなくても雷によって家電が壊れる原因は?

近くに落ちるだけでも家電製品が故障するなどの影響が出ることもあるほど、雷は大きな電気エネルギーを持っています。

家庭で使用している電圧・電流は100ボルト・50アンペア程度であるのに対し、雷はおよそ2億ボルト・20万アンペアもの電圧を瞬間的に発生させると言われています。

この雷による高電圧が、電線やケーブルを通じて家電製品に流れ込んだり(誘導雷)、アースを通して家電製品に流れこんだり(逆流雷)する現象が、雷で家電製品が壊れる原因なのです。

どんな家電が壊れやすい?

家庭で使用する電化製品は多種多様。電力線や電話線の他にも、テレビケーブルやLANケーブルなど、家の中にはたくさんの線がつながっているため、落雷によって家電が被害にあう可能性も高くなっています。

近くで雷が鳴ったあと、“落雷後にパソコンの調子が悪い”、“インターネットが繋がりにくい”など感じたことはありませんか? パソコンやテレビなどは繊細かつ高密度な設計であり、通常は少ない電力で動く弱電家電と呼ばれているものなので、雷の高電圧で故障しやすいと言われています。

落雷は防げない! ならば家電を故障から守る対策をしよう

落雷による被害を防ぐ最もシンプルかつ確実な方法は、プラグやケーブルを抜いてしまうことです。電流が流れる場所がつながっていなければ、誘導雷や逆流雷は起こらないからです。天気予報や警報で事前に雷が落ちそうな時は、可能な限りプラグやケーブルを抜いておくのが良いでしょう。

ただし、遠くでも雷が鳴り始めたら、感電の危険があるのでプラグに触るのは絶対にNGです!

プラグが抜けない家電には雷ブロック機能付きの電源タップを

プラグを都度抜くのが難しい冷蔵庫や照明などの家電を雷被害から守るためには、電源タップを雷ブロック機能が付いているものに替えるのがおすすめです。

「サージアレスタ」や「サージアブソーバ」などとも呼ばれる避雷器が電源タップに内蔵されているものや、後付けできるタイプもあるため、家電量販店などで探してみてください。

雷が鳴り始めたら、プラグには触らずに電源オフ!

雷が鳴る音が聞こえてきたら、感電の可能性があるためプラグに触るのは絶対にNGです。予報をこまめにチェックし、雷の前にプラグから外してしまうのが良いのですが、時すでに遅しの場合は、どのようにするのが良いのでしょうか。

雷の音が聞こえたら、まずは電源につながっているケーブル類(TVアンテナケーブルやLANケーブル、モジュラーケーブル、充電ケーブルなど)をできる限り抜き、電気製品との接続を物理的に断ってしまいましょう。ただし、利用しているサービスによっては、機器の取り扱い方が異なる場合がありますので、事前に確認しておくことをおすすめします。

落雷発生・悪天候・台風時の対処方法と対策 | JCOMサポート

 

電源を戻すのは必ず雷が去ったのを確認してから

雷が聞こえなくなったからと、抜いたプラグや家電の電源をすぐに戻すのは要注意。気象庁のナウキャストなど、雨雲の動きや雷、竜巻情報サイトを確認し、確実に雷が遠のいたことを確認できたら、電源を入れましょう。

電源を落としていなかった家電に不具合が発生していたら、一度家電や電化製品の電源を切ったあとに電源を再度入れ直してみてください。また、停電が起きた場合には、ブレーカーも確認しましょう。

気象庁|ナウキャスト(雨雲の動き・雷・竜巻)

 

事前に点検して備えておこう

事前に準備できることから雷予報の当日の対応まで、雷から家電を守るためには知識を持っておくことがとても大切です。突然の雷に焦らないよう、配線の確認や電源タップの準備などをしておくと安心ですね。