スマホがWi-Fiにつながらない! 原因の切り分けが重要

 

スマホがWi-Fiに急につながらなくなってしまった…。こんなとき慌てて、いろいろいじってしまうと、かえって悪化することも。順番を追ってチェックしていくことで原因がわかり、解決できる可能性が高いので、落ち着いて確認していきましょう。

急にWi-Fiがつながらなくなった! 原因は何?

帰宅してスマホで動画を見ようとしたら、自宅のWi-Fiにつながらない…。このようにWi-Fiが急に使えなくなってしまった場合、まずはWi-Fiルーター側に問題があるのか、スマホ側に問題があるのかを確認しましょう。

スマホ以外の端末がWi-Fiにつながるかどうかをチェック

Wi-Fiに接続できなくなった場合、Wi-Fiルーター側に問題があるならば、パソコンやスマホ、タブレットといったほかの端末もすべてWi-Fiに接続できなくなります。そこで、まず、ほかの端末がWi-Fiに繋がるかを確認しましょう。

もし、ほかの端末がつながるのであれば、問題はスマホ側にあることが確定します。逆にほかの端末もWi-Fiにつながらない場合は、Wi-Fiルーターまたは回線に問題があることが確定します。

スマホのWi-Fi接続を示すアンテナピクト横に「!」がある場合、Wi-Fiにはつながっているのにネット接続に問題がある状態を表します。この場合、ネット回線側に問題がある可能性が高いので、契約しているプロバイダーの公式サイトで障害やメンテナンス情報が出ていないかを確認してみましょう。

他の端末もつながらない場合はルーターの問題

ほかの端末がつながらない場合、Wi-Fiルーターに問題があります。原因はいろいろあるのですが、掃除や模様替えなどで、コンセントやケーブルが抜けていたというのは比較的多い事例ですので、まずは、しっかりと配線の確認をしてください。

また、熱によって機器の動作が不安定になる「熱暴走」、機器が停止してしまう「フリーズ」、機器が壊れてしまった「故障」も原因となることが多いトラブルです。Wi-Fiルーターに触ってみるとわかるのですが、本体はかなり熱く、特に気温が高くなる夏場は「熱暴走」を起こしやすくなっています。接続できなくなる前に、通信が途切れたりしていた場合、十中八九、熱暴走が原因でしょう。「熱暴走」や「フリーズ」は、再起動することでほぼ解決しますが、頻繁に起こる場合は、設置場所を風通しの良い涼しい場所にするなどの対策を取りましょう。

そのほか、ほかのルーターや電子レンジなどとの電波干渉もあります。802.11acという新しい規格は電波干渉が起きにくいのですが、2.4GHz帯を使う802.11g/n規格は干渉が起きやすくなっています。802.11g/n規格をお使いの場合、近隣の方がルーターを設置したことで干渉するようになった可能性があります。こうした場合、お使いのWi-Fiルータの使用チャネルを変更する必要がありますので、マニュアルや説明書、ユーザーサポートで確認してください。

<考えられる原因>

・機器の一時的なトラブル(熱暴走・フリーズ)

・機器の故障

・電波の干渉(他のルーター・電子レンジなど)

・回線の問題(回線トラブル・メンテナンス)

ルーターを再起動すれば解決するケースが多い

コンセントやケーブルの接続に問題がない場合、Wi-Fiルータ-の「熱暴走」や「フリーズ」の可能性が高くなりますが、これらのトラブルは再起動することでほとんど解決できます。

再起動はWi-Fiルーターの電源コードをコンセントから抜き、続いてモデム(ケーブルモデム)も電源コードをコンセントから抜いて電源を落とします。そのまま、10分ほど待ってからモデム→Wi-Fiルーターの順番で電源コードをコンセントに差し込み、起動させます。正常に接続できているかは、ランプなどで確認できるので、お使いの機種のマニュアルを確認してください。このあと、今まで接続していた端末からWi-Fiに接続してみてください。接続できれば問題は解決ですが、接続できなかった場合、機器の故障、またはネット回線のトラブルが考えられます。

他の端末がつながる場合はスマホの問題

他の端末はWi-Fiに接続できる場合、Wi-Fiにつながらないスマホ自体に問題があります。単なる操作ミスから機器のトラブルまで原因はいろいろありますので、順を追って確認していきましょう。

スマホのWi-Fi設定がオンになっているか確認

急にWi-Fiにつながらなくなった場合、Wi-Fiがオフになっていないかを最初に確認してください。オフにしたつもりがなくても、誤操作でWi-Fiをオフにしていたり「機内モード」に設定してしまったりしていることが意外に多いものです。また、Wi-Fiテザリングをオンにしている場合、Wi-Fi接続ができなくなることも注意が必要です。つながらなくなる前にWi-Fiテザリングをオンにしていないかどうかも確認してください。

スマホを再起動する

Wi-Fiがオンになっているのにつながらない、オンにしたのにつながらない場合は、スマホを再起動してみましょう。見た目は通常でも内部で誤作動していることがあるので、再起動してリセットします。このケースに限らず、再起動はスマホの動作がおかしいとき全般に使える方法なので、覚えておいてください。

Wi-Fiを一旦切断して再接続する

Wi-Fiはオンになっていて、スマホを再起動してもつながらない場合は再接続を試してみましょう。再接続には、Wi-FiルーターのSSIDとパスワード(PASS KEY、セキュリティキー)が必要になりますので、切断する前にかならず両方を確認しておいてください。SSIDはWi-Fiルーターの名前のようなもので、Wi-Fiを識別するためのものです。SSIDとパスワードはWi-Fiルーターの側面や裏面のシールに書いてあります。

Androidの場合、アプリ一覧から歯車形の「設定」アイコンをタップし、「設定」画面で「Wi-Fi」をタップしてWi-Fiのリストを表示します。つながらなくなってしまったWi-FiのSSIDをタップするとメニューが開くので、「切断」をタップします。その後、切断したSSIDを再度タップすると接続画面になるので、パスワードを入力して「接続」をタップします。

iPhoneの場合も基本は同じで、「設定」から「Wi-Fi」をタップして、Wi-Fiの設定画面を開きます。Wi-Fiの一覧が表示されるので、つながらないSSIDをタップして「切断」をタップします。一覧に戻るので、切断したSSIDをタップして「パスワード」を入力、「接続」をタップします。

ただし、Wi-Fiルーター側で「ステルス」機能をオンにしている場合、SSIDが接続先リストに表示されません。Androidでは、何も表示されないので、「+」をタップしてSSIDとパスワードを入力します。iPhoneでは「その他」と表示されますので、タップしてSSIDとパスワードを入力してください。

Wi-Fiの設定を削除して再設定する

ネットワークを切断して再接続してもつながらない場合は、ネットワークの設定を一度削除してしまいましょう。Androidの場合、設定を削除したいWi-Fiの圏外で設定する必要があります。削除したいSSIDが圏外になる場所に移動するか、Wi-Fiルーターの電源を切ったら、削除したいSSIDを長押しします。すると「ネットワークから切断」という画面が表示されますので、タップすると一覧から削除されます。その後、圏内に移動するか、Wi-Fiルーターの電源を入れ、上記の再接続と同じ手順で、設定してください。

iPhoneの場合は、「設定」の「Wi-Fi」から「SSID」をタップし、「このネットワーク設定を削除」をタップし、上記の再接続と同じ手順で接続しなおしてください。ここまでやってもつながらない場合は、スマホのWi-Fi機能自体に問題が起きている可能性がありますので、お使いのスマホのメーカーに問い合わせてください。

新しいWi-Fiにうまくつながらない場合の対処方法

新しいルーターやWi-Fiスポットへの接続がうまくできないというのも、スマホのWi-Fi接続関連で多く聞く悩みです。そこで、ここからは新しいWi-Fi接続を設定するコツをお伝えしていきます。

新しいルーターは手動で設定しよう

新しく買ったWi-Fiルーターにうまく接続できなかった経験がありませんか? 最近の機種は、アプリを利用してかんたんにWi-Fiが設定できるものもありますが、アプリのダウンロードで手間取ったり、操作がわからなかったりしたために、かえって混乱してしまった人もいるのではないでしょうか。

そこで、オススメなのが基本通りに手動で設定する方法です。必要なのはWi-FiルーターのSSIDとパスワードで、これはルーター本体に貼ってあるシールに書いてあります。設定方法は、先に解説したように、Wi-Fi設定を開いてSSIDを選び、パスワードを入力するだけです。注意するのは「パスワード」の間違いだけですので、しっかりと確認しながら入力していきましょう。順を追って作業すればとてもカンタンですので、過去手動設定に挑戦してうまくいかなかったという方も、再度チャレンジしてみてください。

外出先のフリーWi-Fiがつながらない場合は?

外出先のWi-Fiスポットは、スマホのデータ通信容量を節約するための強い味方です。現在、無料で使えるものからキャリアの契約者向けサービス、飲食店などの店舗が提供するサービスなど、さまざまなものがあります。こちらも基本的にはSSIDとパスワードをスマホに設定するだけですが、サービスによっては、会員登録とアプリからの接続が必要な場合もあります。接続するために必要な情報は、店内に掲示してあることがほとんどですが、わからない場合は店員に聞いてみてください。

ただし、こうしたWi-Fiスポットは混雑していることも多く、設定は正しくても、接続が不安定だったり、同時接続できる機器数を超えていたりするために、つながらないこともあります。きちんと設定しているはずなのにつながらない場合は、時間を置いて接続してみてください。

Wi-Fi接続がもっと楽になるおすすめアプリ4選

Wi-Fi設定は、慣れてしまえば1分もあればできてしまうほどカンタンなものです。今まで、設定が難しそうで敬遠していた方も、これを機会にWi-Fiをもっと活用していただきたいので、ここからはWi-Fiを活用するためのアプリを紹介していきます。

■Wi-Fi チェッカー

「Wi-Fi チェッカー」は、現在地の周辺にあるWi-Fiスポットを検索するためのアプリです。起動するだけで近くのWi-Fiスポットが表示されるので、急に大きなデータの送受信をしたいときに役立ちます。各キャリアのWi-Fiスポットが表示されるので、どのキャリアのスマホを使っていても役に立つことまちがいなしです。

■Japan Connected-free Wi-Fi

「Japan Connected-free Wi-Fi」は、訪日外国人が無料Wi-Fiスポットにかんたんに接続できるように始まったサービスですが、日本人でも使えます。一度登録してしまえば、専用アプリで日本全国のフリーWi-Fiに無料で接続できるようになります。まだ発展途上のため細かい問題はあるようですが、接続できるスポット数は圧倒的で、将来性も含めてオススメしたいアプリです。

■Fing (フィング)

このアプリは、同じネットワークに接続された機器の一覧をカンタンに確認することができるアプリです。難しい設定は必要なく、起動するだけで確認できるため、専門知識は必要ありません。これを使えば、急にスマホがWi-Fiにつながらなくなったとき、ネットワークがきちんと動作しているかを一発で確認できます。また、各端末のIPアドレスといった情報も調べることができるので、専門的な情報が必要な場合も役に立ちます。

■Wifi Analyzer

このアプリは、スマホが受信しているWi-Fiの電波の強さや安定性などを「ビジュアル化」したグラフで表示してくれます。自宅のWi-Fiがつながりやすい場所を探したり、複数のWi-Fiスポットから一番つながりやすいスポットを選ぶなど、様々な活用法があります。数字ではなく視覚的にかわるので、専門知識も不要。Wi-Fiを活用するなら入れておいて損のないアプリです。